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親知らず

親知らずとは

親知らずとは親知らずとは、「第3大臼歯」を指し、通常は18~22歳の成人期に生えてくる奥歯です。大臼歯は上下で6・7・8番目に位置し、第1大臼歯(6歳臼歯)は6歳ごろ、第2大臼歯は12歳ごろに生えます。親知らずの呼称の由来は、昔の言い伝えによれば、「親が亡くなってから出てくるため」とされています。また、「智歯」とも呼ばれ、これは「大人となり知恵がついてから出てくる歯」という理由に由来します。通常は18~22歳で生えることが多いですが、3、40代で生えることもまれにあります。

親知らずの生え方

親知らずの生え方には3つの主なタイプがあります。実際、親知らずが4本きちんと揃っているケースは約3割程度であり、これには様々な原因が関与しています。
主な原因は、食生活や環境の変化により顎が小さくなり、親知らずが生えるスペースが足りなくなったことです。その結果、親知らずが斜めに生えたり、先天的に4本が存在しない場合もあります。
親知らずの生え方や本数、他の歯に与える影響などは、歯科医院でレントゲンを撮ることで確認できます。診断を通じて、親知らずの抜歯の必要性を判断することが重要です。

まっすぐに生えている
タイプ

まっすぐに生えているタイプまっすぐに生える親知らずは、他の奥歯と同じように垂直に配置されています。適切な歯磨きが行われれば問題はありませんが、一番奥の部分は歯ブラシでの磨きが難しく、その結果、親知らずの隣の歯も歯周病やむし歯になりやすいこともあります。

半埋伏~斜めに
生えているタイプ~

半埋伏~斜めに生えているタイプ~下顎に多く見られる親知らずは、頭が歯ぐきから半分以上出ており、残り半分が埋まった状態です。歯ブラシで届きにくいため、むし歯になるリスクが高まります。また、親知らずが頭を出す際、周囲の歯に圧迫をかけてしまい、歯並びが不規則にずれる可能性があります。むし歯が発生しても、部分的な埋没状態なため、治療が難しく、周辺に炎症が起き、腫れや痛みが生じることもあります。

完全埋伏

完全埋伏歯ぐきの骨の中に完全に埋まり、視覚的に確認できない形態の親知らずです。一般的に自覚症状がほとんど現れません。しかし、まれに嚢胞(のうほう)と呼ばれる膿の袋を形成し、周囲の骨を圧迫することで、違和感や腫れなどの症状が生じることがあります。
通常、何らかの不快症状がない場合は、抜歯の必要性は低いです。しかし、親知らずが原因で痛みや不快な症状が生じ、また周りの歯に悪影響を及ぼしている場合は、抜歯が検討します。

親知らずを放置すると
どうなる?

親知らずがまっすぐ生えており、痛みや腫れがない場合は、そのまま放置しても問題はありません。しかし、一度でも痛みを感じたり、歯科医から「抜歯したほうが良い」とアドバイスされた場合は、早めの抜歯が推奨されます。親知らずは、汚れがたまりやすく、歯茎の下に埋まっているために見えない箇所でむし歯が進行する可能性が高まり、ある日突然、激しい痛みが発生する可能性も考えられます。

親知らずの痛みの原因

萌出に伴う痛み

萌出(ほうしゅつ)は歯が生えることを指します。親知らずが萌出する際には、歯が歯茎から飛び出そうとし、歯肉や隣の歯を押すことがあります。歯の頭が歯肉を突き破って出てくる瞬間には、痛みが生じることが一般的です。

むし歯・歯周病

親知らずは、一番奥に位置しているため、歯ブラシが届きにくかったり入り込めない場合があります。また、生え方によっては斜めに生えたり隣の歯に当たることで、細菌が溜まりやすい環境となります。そのため、親知らずは、むし歯や歯周病にかかりやすく、さらに鏡で見ても目視しづらく、問題に気づくのも遅れがちです。

智歯周囲炎

智歯周囲炎(ちしせいしゅういえん)は、親知らずが生えることによって引き起こされる歯茎の炎症です。親知らずが生えると、歯と歯茎の隙間ができ、この部分は歯ブラシが届きにくく、プラーク(歯垢)がたまりやすい状態となります。プラークに含まれる細菌が歯茎を刺激し、炎症が発生します。

歯性感染症

親知らずがむし歯や歯周病に感染すると、その菌が周囲の組織に広がり、炎症を引き起こします。この歯性感染症により、頬や顎が大きく腫れたり、炎症が内臓にも及ぶことがあります。歯性感染症は親知らずに限ったものではありませんが、親知らずが原因となることも多い病気です。

 

親知らずが痛くなったら

親知らずの痛みは、様々なサインを示しています。サインを正確に解釈することは難しく、自己診断が難しいものです。放置すると、症状が悪化したり、咬み合わせや歯並びに悪影響を及ぼすことがあるため、早めにご相談ください。

親知らずの抜歯の判断基準

抜歯をした方がよい
親知らず

むし歯や歯周病の
恐れがある

親知らずを抜くべきケースとして挙げられるのは、むし歯や歯周病が進行している、もしくはそのリスクがある場合です。特に親知らずが斜めに生えていると、他の歯との間に隙間ができて歯磨きが効果的に行えなくなります。その結果、親知らずとその周辺の歯がむし歯になりやすくなります。

噛み合わせが悪い

通常、上下左右に1本ずつ存在する親知らずは、それぞれの側面に対応する同じ位置にある歯と噛み合うように配置されています。しかし、何らかの理由で対になる親知らずが存在しない、または生えてこない場合、噛み合わせに問題が生じる可能性があります。この状態では、噛む力が均等に分散されず、歯や歯茎に余分な負担がかかります。

矯正歯科治療を受ける
予定がある

表側のワイヤー矯正(成人矯正)矯正治療を検討している場合、親知らずが横向きに生えていると、将来的な歯並びに影響を与える可能性があります。このようなケースでは、親知らずを抜歯することが推奨されます。

抜歯をしなくてもいい
親知らず

親知らずが正常に
生えている

完全にまっすぐ生え、噛み合わせに問題がなく、機能に支障がない場合、親知らずをあえて抜歯する必要はありません。このような理想的な状態では、親知らずは、咬合力に対してしっかりと機能し、他の歯と協力して噛み合わせを維持しています。

完全に埋まっている

親知らずが完全に埋まっている状態でも、痛みを感じず口内や顎に悪影響を及ぼしていない場合、親知らずを抜歯する必要はありません。

即日!親知らずの抜歯

矯正治療前の処置ミソラ歯科クリニックでは、即日での親知らずの抜歯を受け付けております。
通常の歯科医院では即日抜歯に対応できないことが一般的ですが、当院では歯科用CTによる精密な診査・診断を行った上で、可能な場合には即日抜歯にも対応しています。ただし、全ての患者さんに対して即日抜歯が可能となるわけではありません。患者さんの親知らずの状態や全身の健康状態を考慮し、リスクがあると判断した場合は、当日は診査・診断のみを行い、後日の抜歯をご提案させていただくことがあります。また痛みがある場合は、応急処置を行います。

痛みに最大限配慮した
治療の取り組み

麻酔への工夫

当院では、親知らずの抜歯治療において治療中に痛みが発生しないよう、丁寧に麻酔を行います。表面麻酔も併用して注射の際も痛みを極力軽減し、局所麻酔を施します。

早い処置時間

当院では歯科用CTを積極的に活用し、経験豊富な医師と高度な外科器具を組み合わせ、処置時間を最小限に抑えています。歯科用CTの利用により、親知らずの位置や状態を非常に詳細かつ精密に把握でき、これによって手術をより的確に行うことができます。

十分な説明

当院では、親知らずに関する処置の前に、患者さんに対して分かりやすく丁寧な説明を行っています。親知らずの現在の状態や抜く必要性、抜かない場合のデメリットなどを詳細に説明し、患者さんがご自身の状態を理解し、治療に納得いただけるよう心がけています。

即日抜歯を控える
ケース

可能な限り即日で抜歯を行いますが、状況や症状によって抜歯を後日行うことがあります。

痛みや腫れがひどい

親知らずの痛みが強く、また腫れがひどい場合には、即日抜歯をお断りすることがあります。これは、麻酔の効きが悪く、処置中の痛みが予想されるためです。患者さんの負担を最小限に抑え、安全かつ確実な処置を行うためにも、抜歯は後日改めて行うことが大切です。

親知らずの状態が難症例

親知らずの生えている向きはさまざまであり、真っ直ぐに生えているものから神経に近い位置に埋まっているものまで様々です。親知らずが完全に埋伏している場合や歯の根が複雑な形状をしている場合、または顎骨と接着している状態が見受けられる場合などは、処置に長時間を要する可能性があります。

他のリスクがある

親知らずの抜歯には、歯科的な要因だけでなく、全身の状態も考慮する必要があります。特に、糖尿病や高血圧などの生活習慣病に罹患している、または日常的に服用しているお薬がある場合は、即日抜歯が安全に行えない可能性があります。

親知らずと歯並びの関係性

親知らずが隣接する他の歯を圧迫する場合、そのまま放置すると歯並びに悪影響を及ぼす可能性が高まります。
親知らずは成人になると生えてくるスペースが十分でない場合があり、この状態で無理に生えてくると斜めになったり、横向きになったりすることがあります。特に顎の大きさが小さい場合、親知らずが他の歯を押しのけて出てくることで、歯並びが乱れる可能性が高くなります。

親知らずの抜歯の流れ

1カウンセリング

カウンセリング症状をお伺いします。患者さんの状態に合わせて適切な治療を提案するためにも、詳しくお聞かせください。

2検査・診察

精密機器を使用した検査口腔内診査やパノラマレントゲン、必要に応じてCT撮影などを行い、親知らずの詳細な状態を把握します。特に腫れや高熱がある場合は、当日の抜歯が難しいことがありますので、検査結果に基づいて最適な計画を立てます。

3治療計画説明

無料初診矯正相談検査結果に基づいて治療計画を説明し、患者さんにご納得いただいた上で治療に移ります。

4親知らず抜歯

麻酔を使用して痛みの心配は最小限に抑え、可能なかぎり迅速で侵襲の少ない抜歯を行います。

5抜歯後

抜歯後、20分間はガーゼを咬んでいただきます。抗生剤や痛み止めの薬を処方し、術後のチェックを行います。麻酔が切れるまでの間は飲食に注意し、強い圧力のうがいや頻繁なうがいを避けるよう指導します。痛みの感じ方には個人差がありますが、処方された薬で対処できる程度であることがほとんどです。

抜歯後の痛みについて

抜歯後、麻酔が解ける頃には痛みを感じることがあります。患者さんの親知らずの状態によって痛みの程度は異なりますが、特に親知らずが横向きに倒れていたり、埋没・埋伏していたり、歯根が曲がっている場合など、傷口が大きくなるケースでは痛みや腫れが強くなることがあります。
当院では、痛みが出やすい症状については事前に丁寧な説明を行っていますので、ご安心ください。通常、親知らずの抜歯は迅速かつ小さな傷口で行われるため、痛みや腫れもそれほど強くないことが一般的です。痛みを感じた場合は、処方された痛み止めを適切に使用し、無理をせずに過ごすよう心がけましょう。